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投稿番号:100554  投稿日:2001年07月06日 16時10分07秒 パスワード
お名前:ぴろ☆
URL=http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Kouen/8967/
告知について。

キーワード:病気 告知 緩和医療
地域 :九州

長崎のぴろ☆です。消化器内科をしています。
さてもこさんやヒルアベを聴かれるリスナーの方々に一度お伺いしたいと思っていたのでスレッドを立てました。
ずばりガンの告知についてです。特に消化器ガンは手術でとれる以外は予後が悪いことが多く、いつも悩みのタネです。医師の間ではいろいろといわれますが、患者さんの家族、本人の死に対する考えがどうかによって様々な反応があります。
そこで一般論でも結構です。どのように考えてらっしゃるか、自分でも家族の場合でもいいですからお聞かせ下さい。

[1]ドンドンクジラさんからのコメント(2001年07月06日 16時54分16秒 )
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昔私の母が子宮ガンになり手術しました。初期だったので助かりましたが
本人にとっては聞かされたとき内心穏やかでは無かったようです。
母がガンであることを知り私が帰郷した時、寝ている私の顔を何時までも
見ていたそうです。 本人にすればもしかするとの気持ちが有ったんだと思います。
私自身も数年前入院したところガンかもしれないと言われたことがありました。
数回の組織検査によりガンではありませんでしたが、内心はビクビクでした。
あとどれ位生きる事が出来るのか?もし確実にガンであり生きる時間を限られた時
冷静でいられるのか?そんな思いと共に今までの自分の不摂生な生活を省みて
自業自得と納得したりもしました。がでもウソであってほしいというのが本音
でした。
自分とすれば治る可能性のある段階のものなら告知されたうえで戦いたい。
まったく望みがないのならしてくれなくてもいいです。
私の父は保険所でレントゲン技師をしておりましたので隠せないでしょう。
写真を見ればすべて解るでしょうから。


[2]Keiさんからのコメント(2001年07月06日 20時56分18秒 )
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ぴろ☆さん、はじめまして。
分野は違いますが同業者です。
私の知っているドクターをぴろり〜などと
ふざけて呼んでいたのでもしや?とどきっとしましたが
違いましたね。(お写真拝見させていただきました)

さて、本題です。
告知をするかどうか?
予測される闘病期間にもよるのではないでしょうか?
あっという間に悪くなって、意識も朦朧としてくるような
経過のものであれば、告知をせずともなんとかなるかもしれません。
でも、数ヶ月〜一年もの経過の中で
意識清明なまま確実に悪くなっていく体を感じつつ
虚偽の言葉の中で闘病することも大変な苦痛ではないでしょうか?
”癌ではない!”ならば何の病気?どうしてこんなに悪くなる?
主治医の診断ミスでは?治療方針を間違っているのでは?
そしてそんな悩みを相談できる相手すらいない。
本当のことを行ってくれない家族へのいらだち。そして孤独感。
そんなことを考えます。
では、告知をすればどうなるか?
それも大変な苦痛を強いることになります。
一方で家族、主治医一体感のもとに診療が施される可能性も出てきます。
ただ、この場合患者さんが自分の運命を受け止められる考え方ができる方である必要があります。
いずれにせよ、究極の選択ですよね。
そして、本人のキャラクターによるところが非常に大きい。

自分流でいくしかないのではないでしょうか?
患者さんが自分の前に導かれたこと=自分のやり方が必要とされている
と信じるしかないですよね。
とにかく患者さんの立場を想い真摯に取り組むこと。
そして出た結論がベストの選択だと思います。
告知をしないことがベストでもあり得るし、することがベストでもあり得る。
こうあるべきという答えはないように思います。

[3]ぴろ☆さんからのコメント(2001年07月06日 22時34分20秒 )
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レスします。

>ドンドンクジラさん
大変だったろうと推察いたします。手術となるとそれだけで大変なことですから、ガンででもなけりゃ手術はしないだろうと思われる患者さんも多いですしね。とくに消化器内科は外科との連携が大事ですが、その点外科を紹介するときなどに気を使うところです。

>Kei様
ご同業とのこと、汗顔のきわみです。(^^;←汗
おっしゃる通りこれが答え、といったやり方はないのですよね。
ふつうに病気のことを説明するのでも、どー説明した方が、治療に協力してもらえるかとか使い分けます。

お2人からの意見で共通していることは、少なくとも末期ではない患者さんに対しては、キャラクターに応じてではあるけれどもある程度告知なり、匂わせたほうがよかろうということだと思います。これは早期ガンなどでは比較的以前から行なわれており、理にかなっていると思います。
一番苦慮するのが、末期(手術不能、転移巣があったりなかったり)でいま現在は「まぁお元気」な患者さんの場合です。家族に対しては率直に告知をしますが、本人へはどうするか。抗がん剤治療でも有効な方法も出てきてはいますが、ガンの種類によっては自然に見る場合とあまり変わりがなく、むしろ抗がん剤でかえって体力を奪ってしまうということにもなりかねません。だから無治療で診ていてしばらくするとヒドク具合が悪くなる。痩せもひどくなる。そうなった時になって、「ワタシはガンなのでは」と悟ってしまった時の患者さんの苦痛。最初に告知されていれば感じる必要のなかった不信感(家族に対しても医療に対しても)をぐったりした状態で感じることになりはしないか。
かといって正直に告知すると、これは「死の宣告」そのものだったりします。自分の生命期限を聞かされて、受け入れることができるかどうか。それこそがキャラクターの問題だったりするので、特に家族に先に説明して確かめておくのはそのキャラクターなのですが、こればっかりは実際に告知してみたら全く逆だった、なんてことも往々にしてあるのですよね。
最初のログには書けなかったのですが、ご自分の家庭とかで告知に関して、あるいは生と死に関して家族で話したりしているかたおられますか?いわゆる死の教育(Death education)というものを今後日本でも取り入れて行くべきだと思う方もおられたら、ご意見くださいますか。あと数日スレッドを残しておきたいと思います。

[4]メープルシロップさんからのコメント(2001年07月06日 23時46分01秒 )
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はじめまして、ぴろ☆さん。メープルシロップと申します。
若輩者の意見なのですが……

うちはガンで亡くなる確率の高い家系だということもあり、
よく母と「告知」と「臓器移植」の是非について話をします。
私と母の一致した結論は、

「告知は絶対にする」
「病院では死にたくない」

の二点です。
ガンを甘く見たり、告知をたやすく考えているわけではありません。
なんでも本当のことを言えばいいと思っているわけでもありません。
それでも、瀬戸際の、ぎりぎりのところに立たされたとき、
最後の最後に支えになるのは、家族の信頼と愛だけのような気がするのです。
限りある最後の時間を、互いに欺きあって過ごしたくないのです。
嘘と不信の中で最後のときを迎えることは、私にとってはいちばん辛いことです。
正直に言って、「あなたの命はあと3ヶ月です」なんて言われたときに、
自分がそれを受け入れられるのか、まったく自信はありません。
それでも私は、自分がなにによって死のうとしているのか教えて欲しいのです。
死に様が生き様の総括だとするなら、自分の人生の総括をするチャンスを
私から奪わないで欲しいのです。だって、これは私の人生、私の死なのだから。

ちょっと、生意気でしょうか?? 甘いでしょうか??
これは私と母の考え方なので、やはりケースバイケースかなと思います。
こういう問題は本当に難しいですよね。

[5]美緒さんからのコメント(2001年07月07日 00時00分41秒 )
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うちの母は第二段階の子宮ガンでした。
母の「正直に話してくれ」という希望もあって告知はすぐされたようです。
で手術。でもリンパ腺に転移が見られ、全部取りきれなかったとのこと。
これも母は知っていました。
では次の治療は放射線、抗がん剤。どちらもかなり苦しい治療です。
告知があってこその母の頑張る!という気持ちで行われましたが、よい効果も得られず、
4年半後に他界してしまいました。
でもその4年間半は母にとっても、私達子供にとってもとても貴重な時間だったと思います。
皆が自分にできることを考え、行い、下手な嘘や作り笑いなどする必要もなく
最後は痛み止めと称した麻薬で、妄想の世界に入り込んでいましたが
それでも告知が母、家族にあってよかったと思います。

同じく伯母は胃癌で、告知を受けました。余命3ヶ月は家族にだけ告げられました。
余命は知らないにしても、まだ死ねない。ということで抗がん剤治療は受けたようです。
でも日々悪くなっていく自分の様子に、
伯母ひとりでやってた、家のことなどのあれこれを実の妹にあたる人に伝えなくては
と「話しておかないかんことがあるんや。会いにきてくれ」と言いましたが、
実の妹が帰ってきた頃には、もう喋ることもできなくなっていました。
1週間くらいのことです。
自分が亡くなった後のことを考える必要がある人にも告知は必要だと思います。
ちなみに伯母の子供は全盲です。

私の周りは強い人ばかりです。あまり参考にならなかったらすみません。
もし私が癌になったら告知はしてほしいです。(癌家系、、、)

[6]いのさんさんからのコメント(2001年07月07日 00時55分39秒 )
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いのさんです こんばんは。
この問題に真剣に悩むお医者様がいるということに安心しました。

十数年前、僕にとって大切な方がガンで亡くなりました。
お医者様から、あと1ヶ月の命と告げられました。
告知から3日後、急変したとの連絡が入り、病院に駆けつけました。
苦しそうでした、しゃべる事も出来ない状態で苦しがっていました。
僕は手を握り、「苦しいのか?何か出来ないのか?」と叫びました。
すると、僕の手を握り返し、僕の手のひらに指で何かを書こうとしていました。
何度か書かれて、言いたい事が分かりました。それは、「起こして」でした。
僕は抱き起こそうとしました、でもお医者様に止められました。
「動かしちゃだめだ」と叱られました。
僕は、抱き起こす事をやめました。そして言いました。「ごめん、起こせないよ、直るから頑張って。」
  うそをつきました。
また僕の手のひらに指で何かを書いてました。今度はなんて書いているのか分かりませんでした。でも察しはつきました、「起こして」「起こして」「起こして」、、、
数時間後、息を引き取りました。
今でも後悔しています。  起こしてあげなかった事を。

誰もが分かっている事ですが、人は、生まれると同時に、死 という運命を背負ってしまいます。
ただ、いつ死ぬのか、どうやって死ぬのか、誰も分かりません。
だからこそ、今を真剣に生きるんだと思います。

僕はたまに、かみさんと死ぬ時の事について話します。
「死ぬ時は、そばにいたいね」とか「事故とかで突然死ぬかもしれないから今を大事にしようね」とか、、、、、、

病気で死んじゃうんだったら、もしお医者様が末期ガンとかを見つけたんなら、絶対教えて欲しいです。
ショックだろうし、嘆き悲しむだろうし、どうしていいのか分からなくなると思う。
でも教えて欲しい、自分の人生の幕引きだから、大切な人の人生の幕引きだから。
誰しもに訪れる、死 という問題。
一個人が、生 という事をどれだけ真剣に大切にしてきたか、それは、お医者様でも診断出来ない事だと思います。

もし僕が、末期がんで、お医者様に告知されるなら、こういう問題に悩み苦しんでいるお医者様に教えてもらいたいな。

[7]あきらさんからのコメント(2001年07月07日 01時35分20秒 )
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家内の母は15年前乳ガンで亡くなりました。
半年前の定期検診では異常なかったのに、少し違和感を感じて
受診したところ方々に転移しており手の施しようがなかったそうです。
私たちは最後まで知らされずいよいよという時初めて父から聞き、
愕然とし又、どうしてもっと早く・・・という気持ちが交錯して
複雑な気持ちが母の死後もしばらく続きました。

そして5年後今度は父が胃ガンで入院し、この時はいち早く子供達を呼んで
自分が第三期(生存率10%台?)胃ガンであること、治療に全力を尽くすこと、
そしてもしもの時の祖母、義母の処遇についての指示をしました。

母の時に癌についての知識をかなりのレベルまで学んだようで、早い段階で自分の状態を知り対処していたようです。
その甲斐あってか的確な治療、節制に勤め10年たった今も元気に働いています。

母の時と自分の時の対処の違いに父の人となりを感じます。

現場で判断を求められるお医者様にとって、本当に大変なことだと思いますが願わくはその人となりを汲んで対処していただきたいと思います。
父のように振る舞える人は少ないのかもしれません。私がその立場だったらとても同じようには出来ないと思います。醜態の限りをさらけ出しそうで怖いです・・・。
ぴろさんご提案の“死の教育”、どの時点で、どういう形で誰が・・という点がもっとハッキリすれば考えてみたいですね。

[8]ち母さんからのコメント(2001年07月07日 01時37分30秒 )
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家の父も胃がんでした。段階はどうだったか素人なのでわかりませんが、
胃を全削除しなければいけない状態だったので、担当の医師からまず、母と弟に告知があり、それから本人にも告知がありました。
私は、嫁いだ身なので、あとから聞きましたが…
最初は、本人もショックだったらしいですが、とりあえず先生の告知のお蔭で立ち向かって行く意思が固まったそうです。
あれから11年。とりあえず、再発は今の所ありませんが、腸閉塞・肝炎・糖尿と余病との毎日が戦いです。
家族にしてみても、本人への告知は良かったと思っています。
ただ、皆が家の父のような人とは限りませんが…

私ももし、ガンだったならば、告知を望みます。
告知の時は多分ショックでしょう。でも、残される者のために
やれるだけの事、やるべき事だけはやっておきたいのです。
先生も色々と大変でしょうが、がんばってください!
そして、一人でも多くの方の不安を取り除いてあげて下さい。

[9]沼ちゃんさんからのコメント(2001年07月07日 06時40分14秒 )
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実は妹(33歳)が癌で現在治療中。

今年に入ってから腰が痛いと言って近くの病院へ通ってました
その病院では原因がわからず、もっと大きな病院を紹介されました
結局腫瘍が見つかり手術を受けたのですが、お腹を開いて見たら
予想に反して だいぶ酷く切除は無理と判断されたのです
っで手術室にダンナと母親が呼ばれ
このまま放って置くと後1年の命ですと。

手術が終わって私が病院に到着
ダンナに話を聞いたら癌だとは教えてくれずに無事に手術は成功みたいな事を言われたのだが一応母親にも聞いてみた所  そしたら癌で後1年の・・・
驚いた私はダンナの元へ行き 色々と話し合った
本人には言わないといけないが子供達には内緒にしておくって言ってたなぁ〜

告知はお医者様から直接 妹とダンナへ・・・
妹はお医者様から聞くまでは自分が癌だとは思ってなかったらしく
だいぶ落ち込んでました。。。

しかし告知されなかったにしても色々な治療を受けてれば
妹も気がつくはずだし 私は告知して良かったと思っております

とりあえず出来る治療が終わって昨日退院いたしました
昨日の電話では 
これからも病気と闘って行くと言ってたのでがんばってほしいもんです 

私も癌になったら告知を望む一人です。




[10]かびたろうの母さんからのコメント(2001年07月07日 08時17分45秒 )
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癌でなくなった身内が多いので、私もそうかな、と
心のどこかで、いつも怯えている私です。

 祖母が、再発した子宮癌の発見が遅れ、あっけなく去って
その姿を見つづけていた祖父は、「俺が癌だったら、絶対に
教えてくれ。知り合いや身内に、挨拶もできないままで
逝くのはがまんならん」と、事ある毎に話していました。

 数年後、祖父が胃がんになりました。
母たち「子供」は、さんざん悩んだ結果、「とうさんの言っていた
通りにしよう」。
 お医者さまにも同席していただき、病状を祖父に話したそうです。
祖父は、最初は黙りこくっていましたが、翌日からは
かねてより話していたとおり、役所関係で働いていた関係からか
やたら多い知り合いたちに、「いやー、おれ、癌なんだよー」と
病院の公衆電話から、連絡をとり始めました。
 そして、見舞いにいった「孫」である私達には、生まれたときに
買ってくれたお祝いや、おもちゃの話、おでかけの時の思い出などを
「子供」である母たちには、葬儀のこと、家・土地のことなど
きっちりと話をしていたようでした。

 自分が、もし祖父だったら、同じようにできるかどうかは
まったく予想がつきません。
 でも、何もできず逝ってしまった祖母を見て、祖父は祖父なりの
幕の引き方を考えて、そうしたかったのだと思います。
 

[11]上田のカリメロさんからのコメント(2001年07月07日 09時03分32秒 )
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私自身は、告知してほしいです。
性格的に、後々のことをちゃんと自分で見極めてやっておきたいから。
今の医療現場では、生命を維持することを中心とした治療が多くなっていますが、ホスピスのような心の維持を目的とする場所で残りの人生を送りたいという気持ちもあります。
後は、まわりにいろんな気を使わせたくない。という気持ちもあります。
自分以上にショックを受ける友人などがいると、逆に自分は知っていても相手には知らせたくない。と思うこともあります。
年齢や家族構成などを考え、その患者さんにあった治療方法を・・・。と考えるお医者さんたちのご苦労はいかばかりかと思います。
とにかく、人間らしく死にたいなと思っています。
チューブばかりに繋がれているのは嫌かな。

[12]TAKEGONさんからのコメント(2001年07月07日 09時33分12秒 )
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ワタシは母にはついに「かあちゃんの病気はガンなんだって・・」ということは
言えませんでした。

市の巡回レントゲン検査で「胸に影」があるので市の指定する病院で検査するよう
通知がありました。その5〜6年前だったかな、、乳ガンの手術をして
ふたつの乳房をとる手術を受けていた母は「もしやガン」なのでは?
と、当然のように疑いました。

で、一週間の検査入院の結果は、やはり「ガン」でした。
検査してくれた先生は
「お母さんは、ガンだったら乳ガンの手術をした先生に診てもらいたいという
 希望です。一般に肺ガンがここまで進行していると 持ってあと半年。
 お母さんの希望どおりにしてあげてください」
と言われました。

「ガビーーーーーーン 先生っ そうすることは、母にあんたはガンだよ を宣告
 するに等しいじゃありませんか なんとか、この病院で治療して下さい」
と、お願いしましたが、拒否されてしまいました。

ワタシはどうしたモノかと、、、
町で医者をやっている親戚のオジサンに相談しにいきました。オジサンいわく

「検査入院の続きが必要で、ムカシのカルテのある病院で検査しないとわからない
 というストーリーはどうだ?それで おまえさぁ S先生にそのハナシを了解して
 もらうために 事前に会いにいきなさい。明日はS先生の日だ 明日行きなさい」

でっ 母の診察券を持って某大手病院に行きS先生と会いました。
「うーーんっ だいたいはヤスさんから聞いた(オジサンが電話してくれたらしい)
 しかしっ あと半年ったって そうかもしれないし そうでないかもしれない
 医学は毎日進歩してるんだから できるかぎりのことはやるよっ
 今日は入院の手続きをして帰りなさい 
 あのお母さんだと すぐにバレちゃうだろうけど。。
 当面は そういうスジガキで行こう(笑)」
と、お話ししてくださったS先生は ホントにホントに神様に見えました。
後光がさして見えたのは、先生のツルピカ頭のせいだけではないと思いました。

「ありがとうございますっ」
と言ったときは、ボロボロに涙が出てとまりませんでした。

あっつっ ハナシがそれてますね。。ゴメン、。。

[13]な〜さんからのコメント(2001年07月07日 09時56分24秒 )
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な〜@同業です。

難しいです。
たとえ癌だと知っていても、余命どれだけと知っていても
「もしかして」という人も少なくないだろうと感じます。

あとどれくらいで歩けなくなるかもしれない、ご飯を受け付けなくなるかもしれない
そう思っていても「今のうちに〇〇されては如何ですか」とは言い出せません。
遠回しに「今日は天気がいいから〇〇されたらどうですか」という風に言えば
「もう少し具合がよくなってからにします。今無理すると急に悪くなりそうで」
と言われます。
はっきり言った方が良いのかとも思います「最後になるかもしれませんよ」と

「Death Education」の重要性は感じます。
でも自分を振り返ると患者さんと接する時間が少ないのでしょうね。
もっと患者さんの訴えを聞いてあげ、その時間の中で「DeathEducation」
をしていくというのが理想的なのかしら。

言うは易しですが、実際は家族へ負担をかけていますね。

[14]ぺーさんからのコメント(2001年07月07日 10時37分34秒 )
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伝染病なら、うつらないようにと防護も出来るけれど、ガンは、その人の身体の中でワルイモノが出来てくる。。。。本当に厳しくて悔しく、遣りきれない病気ですね。

普通に生活していても、節制していても、なる時はなる!
悔しいけれど、私はそう考えています。

母は、普通の人でした。
お酒も呑まないし、タバコはモチロン吸いませでした。
少しだけ食べ物の好き嫌いがある人でした。でも。。。。卵巣ガンになりました。

個人病院に半年ほど通院していて、遂に総合病院へ行った時は、末期で余命3ヶ月との告知が、夫である父にだけされました。
一瞬、父はその場で気を失ったそうです。

しかし、その後の担当医師の懸命な治療と、精神面でのサポートもあってか、母は、1年余り闘病。。。。そして亡くなりました。44歳でした。
母の場合、全くの部外者から「ガン」との知らせを受けてしまい、隠していた父や家族、担当医師に対して不信感を持ってしまい、一気に母の生きる気力を剥ぎ取ってしまったのです。
その信用を取り戻すのには、かなりの時間が必要でした。残り時間は少ないというのに。
やはり、告知は信用ある人から、それも正直に伝えるべきだと私は思います。

ただ、ガン告知は、確かに闘病している本人のキャラクターによると、私も思います。
よく話すのですが、父は知りたくないと言います。
私は、ウソをつかれるのは嫌だと言います。
だから、私はしっかりと知りたいと考えています。それまで生きて来た自分自身を、シッカリ見つめ直したいと思いますから。。。。

母の実母、つまり祖母もガンでした。。。。
そろそろ私も検診に行かなくちゃイケナイのかも。。。。
少々心当たりも・・・(爆)

[15]ぴろ☆さんからのコメント(2001年07月07日 11時51分11秒 )
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昨日から多数のコメントを頂きありがとうございます。
お1人ずつレスさせていただきます。

>メープルシロップさま
おっしゃる通り、最後は家族の愛がものをいうと思います。ですから、でき得る限り自宅で過ごさせてあげたいというのがホンネです。僕も病院に入りっきりなのはイヤですもの(^-^;本当に信頼関係ができている家族であればいいのですけれどね…
あと在宅で最後を看取るということになると、近くに在宅医療を積極的におこなっている施設があればベストですね。排泄その他なかなか四六時中つくことのできない家族に代わってヘルパーのかたとか看護婦さんによるケアをうけることができます。
ただ、入院よりも高額になってしまうことが多いので、その辺りもケースによりますヨね・…

>美緒さま
貴重なお話ありがとうございました。全く正反対の2つの例を経験されたわけですね。まさしくこの告知の問題を表したエピソードだと思います。
最初の告知がなぜ重要かといえば、途中で変更がきかないからです。
「直りますよー」と言っておいてあとから「じつは末期であと○ヵ月の…」なんて言われたら不信しか生みません。本人さんが悟られるのは仕方がないことですが、こう言うと決めたらそれで最後まで(大筋は)突き通さなければいけないのです。そういう意味ではあらかじめ患者さんの背景を把握することも、大事なことですよね。



[16]ぴろ☆さんからのコメント(2001年07月07日 12時11分34秒 )
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>いの様
さぞかしお辛かったろうと存じます。
知人が(家族も勿論ですが)そういった状態になるのを見るのはとても辛いですね。外来で診ていた患者さんも長く通ってくれば知人ですから、悪くなって入院して亡くなるのを見るのはつらく、まして「センセ、もう長くなかとでしょ?」と弱い声で言われるとどう答えてよいのやら。なるべく「波があるからね。今は少しきついけど、また少し良くなるからね」などというしかありません。
人の死生観を知るのはよっぽど打ち解けないと難しいことですね。だから家族にその判断を仰ぐわけですが…家族は本当に大変です、心身ともに。

>あきら様
お父様は大変立派なかただと感銘を受けました。大事にされてください。
死は恐い。まずこの考え方一つ取っても人によって様々です。「死の教育」というのはもう一度誤解が無いようにお話すれば、決して特別な教育ではないのです。米国などでは子供が小学校で授業を受けるのと同じように、普段のものとして行なわれているようです。そして同時にこれは「生の授業」でもあると思います。性教育にしろ、人が「生きる」ということあるいは「生命がつづく」ということがどういうことか、を考える授業で在るべきだと思います。日本では確かに授業としては確立していませんが、小学校〜中学校ぐらいの頃おじいさん、おばあさんを亡くされる人が多いと思います。身内の死の実際に触れて、その時死んだらどうなるのか、なにが尊いことなのかなど、自然に学ぶものかも知れません。ですから明確な答えというものはないと思います。永久に問いつづけるものかもしれません。
但し、これだけ命が粗末に扱われている時代もないと思います。ですから改めて生きているというこの事実が、どれだけ貴重なものか、は次世代に伝えるべきだと思います。ちょっと本旨とそれてしまいましたね。(^^;

[17]ぴろ☆さんからのコメント(2001年07月07日 12時19分30秒 )
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お2人ずつレスしています(^^;
>ち母様
お父様大事にされてくださいね。
>沼ちゃんさま
妹さん、大事にされてください。

お二方とも告知を受け入れて、闘病をされている方々ですね。
告知をされて一度落ち込んで、また前を向いて歩かれるまでの期間と、実際の生命予後・期待される治療効果などの兼ね合いが難しいところです。
やはり治療によって少しでも効果があると期待される場合、そして副作用にも耐えられる体力がある場合は、一度は治療をオススメするべく告知をする場合が多いです。その時生命予後に付いては触れる場合と触れない場合があります。
…んーちょっとまとまりません。やっぱり難しいですね。

[18]ぴろ☆さんからのコメント(2001年07月07日 12時36分17秒 )
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>かびたろうの母様
やはり引き際が大事でしょうね。そしてそれこそその人が今までどうやって生きてきたかが、よく現れると思います。何を大事に生きてきたかが。
ワタシのヨメなど「あたしゃいつ死んでも悔いはない」と30歳そこそこで言いきります。それぐらい充実して生きてきていると思いますので、まぁある種尊敬。
でも大抵の方は「明日はもっとよくならないだろうか」と想いながら生きるのが常だと思います。告知の話ばかりですが、一日一生という気概をキープできたらと反省しますね。

>上田のカリメロ様
チューブはイヤですね。刺すのも刺されるのもイヤです、われながら(^^;
スパゲッティ症候群なるコトバも生まれ、今では末期患者に対して以前ほどチューブだらけにする事は少なくなってきています…とはいえ、もともと無い管を入れてるわけですから、1本だろうが2本だろうが、変わりないのでしょうね。
相手や家族に知らせたくないという場合。ワタクシはこのケースで大失敗したことがあります。肺ガンの患者さんの遠くに住むご家族(長男)。本人には告知はしないと言うことに成ったのですが、彼らはすぐには来れないとのことで、
「では付いていらっしゃる奥様にお話しますね。」と言うと、「いや母は落ち込む性格なので伏せておいて下さい。」まだ研修医だったワタクシはそのコトバに従わざるを得ないと思って、指導医の先生に奥様には伝えないようにお願いしたのですが。
「最後までご本人さんと生活する方は奥様なのですよ。」と言われ我に帰り、結局はご長男の承諾を得て奥様にお話しました。結果的にはそれがベストでした。家族関係の把握もそうですが、将来の生活環境も含めてお話はしないといけないと、今では当然のように思えることを、反省をもってかみ締めた思い出です。


[19]ぴろ☆さんからのコメント(2001年07月07日 12時55分55秒 )
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>TAKEGON様
知り合いに医療関係者がいると、良い場合と悪い場合がありますが今回は良かったですね。お母様大事にされてください。
検診にひっかかる、とくに以前ガンの既往があると「あ、再発かも」と思うものです。ある程度オハナシしてあげたほうが上手く行く場合もあります。治療の効果によると思いますね。

>な〜様
ご同業、汗顔の至りです・…
私立の病院に居たときに膵癌の末期のかた。集学的な治療方がないかな、と某総合病院に送ったのですが、一ヵ月して検査のみされて「手の打ち様がない」と帰されてきました。一ヵ月前とは見違えるほど痩せ、苦しい息をされていました。ココでも、することは対症療法(痛みの処置など)だけで、一度家に帰せないかと思いましたが、一家が全員働きにでているところで、経済的にも状態的にも在宅は難しいようでした。しかし1日だけでもと思い、車いすの載れるタクシーで看護婦サンを2人送り迎えにつけて外泊させました。ひどく笑顔だったといいます。
翌日の朝急変され亡くなられました。
ただこの間患者さんからは一言も自分の病状についての質問はなく、こちらも膵炎がひどくなっているとしか伝えていませんでした。おそらく自分の状態は把握されていたのでしょうね。

>ぺー様
大変だったでしょうね。そういった漏れ聞きは一番注意しなくてはなりません。
やはり患者さんの前で回診のときなどに英語やドイツ語を使うのには、一つはそういう意味もあるのです。(もちろんきちんとした説明を後ほどするという前提でですよ。)そうして注意していても、何らかの不注意が重なったときに起こることがあります。その不信感はなかなかぬぐえません。受け入れるまでの時間もかかったろうと思います。そこを乗り越えて消化できたお母様はご立派だったと思います。
おからだ大切にされてください。

さて、皆様から色々とご意見いただき本当にありがとうございました。自分自信の日常の診療で思っていたことに答えを頂いた気がします。是非参考にさせて頂きます。
スレッドは残しておきますが、ひとまず〆させていただきたいと思います。
今後もRomっていますので、ご意見あればコメント下さいませ。
それにしても、スレッド立ててみて良かったです。やっぱり「ヒルアベ・もこさん」のリスナーの方々はすばらしいなぁ暖かいなあと改めて実感しました。もこさん、みんな、素敵です。

[20]風(ふう)@救急隊さんからのコメント(2001年07月09日 00時51分34秒 )
パスワード
はじめまして。
すこし語らせてください。

わたくしは、常日頃家族に自分が癌だったら教えるようにと
言っています。
しかし、その時自分が冷静でいられるか、自信がありません。
正直言って死ぬのが怖いからです。
だけど、判らずに死ぬのはもっと怖い。
覚悟したいから・・・
あと数ヶ月で、さよならしたい人に挨拶したい。
そう思ってます。

父は、事故で逝ってしまいました。
何も言わず、5日間意識がないまま。
だれにも、「さよなら」と言わないで。
それは嫌なので、告知を望みます。

医療の現場でのミスが取り沙汰されるこの頃ですが
ぴろ☆さんのようなDrが居るとうれしくなります。
今後も、お身体に気を付けて患者さんを助けてやってください。

[21]ぴろ☆さんからのコメント(2001年07月09日 21時57分38秒 )
パスワード
>風@救急隊様
貴重なご意見ありがとうございました。また貴方がたあってのワタクシたちの治療ですから、体に気をつけて頑張ってください。

Dr.クマひげという漫画がありました。あれの最終回でクマさんが
「みんな、事故でだけは…」
と叫ぶシーンがあります。僕の心にシーンと共に焼き付いています。



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