下のスレッドに続けようかと思って書いた内容ですが、だいぶ横道にそれそうなので
新たにスレッドあげさせてもらいます。
>以前の犯罪の裁判で保釈? 精神科医に入院の後に退院後、犯行?
>その裁判官にも、医師にも罪は無いのでしょうか?
そう言いたくなる気持ちよくわかります。
でも、そういった気持ちをあおっているマスコミには一言いいたいです。
私情をはさまずに、事実だけを述べますね。
患者に責任能力があるという点では有罪。
無罪ということは患者には責任能力がないつまりは精神病患者という判断。
その時点でその容疑者は単なる精神病患者なわけです。
そして精神科に入院。その時点で主治医と患者の関係が成立します。
主治医の仕事は患者の治療です。つまりは患者の社会復帰なわけです。
患者が求める医療を提供するのが医師の仕事です。
犯罪を犯す可能性がある患者を隔離することはある意味医療に反することなのです。
今の法律に措置入院というのはなくなったのです。
退院させるかどうかの線引きをどこでどこするのか?という問題が生じます。
社会に不適応といった判断を過大評価して行った場合、本来社会復帰可能な多くの患者さんを病院に縛り付ける結果に至ります。過小評価したとします、社会で問題をおこす可能性のある患者を病院から離し運が悪ければ悲惨な事件の一因となってしまいます。この判断をするための明確な基準なんて作り得ないのです。それでも一医師の責任が問われるのでしょうか?
たった数日の間に問題として取り上げるほどマスコミは日頃こういった問題を掘り下げているのでしょうか?どうみても食い付きのいい餌に仕立てているように感じられて仕方がありません。医療問題に関してはもっと多角的に論ずべき問題ではないのだろうかと事あるごとに憤りを感じてきました。
措置入院に苦しんだ人たちがいます。
そして今措置入院の制度がなくなって苦しんでいる人がいます。
措置入院に限らず、様々な制度において守られている部分、その一方で制約されている部分多々あります。
法制化の難しさはそこにあるのだと思います。
そんな葛藤の中で誠心誠意医療に取り組んでいる医師も一杯います。
そういった医師にもスポットを当てて欲しい。
医療の問題点が以前のように聖域扱いされることは当然許されることではありません。ただ、だからといっと医療機関の信用を奪い、不安をかきたてるような騒ぎ方はしてほしくない。
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