明日(5月1日)は労働者の祭典メーデーと言うことですが
まあ 私には はっきり言って無縁かもしれません。
徒然なるままに仕事の合間に 書きつづって行きます。
さてさて 生物界の大原則 どんな生物が生きて行くにも
他の生物をエネルギー源として食せねばなりません。
微生物を または 植物を 小動物が食し、
小動物を餌とする 大型の動物がいて その動物の死骸を
栄養源とする微生物 そして 植物
この 鎖を一本に繋いだ輪のように すべての生物が他の生物を
エネルギーの源として 生きているのです。
このことを 食物連鎖といいます。
そして 一部の生物が意図的にこのサイクルを崩してしまうと
すべての生物が絶滅するおそれがあるわけです。
さて この食物連鎖的思考を 現在の日本経済に当てはめてみます。
一例を挙げて自動車について考えます。
100万円の乗用車があったとします。
この乗用車をある人が 収入が少ないから交渉し、80万円で買ったとします。
当然販売店は2割引で売ったと言うことはメーカーからの仕入れと販売経費
そして 販売に係わる人件費を2割削減しなければなりません。
また メーカーは 販売店の卸価格を2割削減すると言うことで
下請部品メーカーに2割の削減を求め、工場の従業員の給与も2割削減しなければならなくなりました。
下請部品メーカーも それに追随して 孫請けや 自社の従業員にも
2割削減を求めることになります。
ここで 販売店、メーカー 下請メーカーの 従業員は
生産者の立場とも言えますが 同時に消費者とも言えます。
当然 収入が 2割少なくなれば 他の分野の物品購入時にも
2割引きを要求しなければ ならなくなるわけです。
これが いわゆる <デフレ>の 元となるわけです。
しかし ここに 問題があります。
衣食住の基本的生活必需品以外については ほとんどの業種がしのぎを削り
価格の低減化が進んでいるのですが
基本的生活必需品については如何なものでしょう?
1,衣料品について
某安売りの衣料品チェーン店は 生産を中国等の 人件費の水準の低い国で
大量生産し、輸入して販売する。
つまり 日本の労働力を 削減して 利益を上げているわけです。
ということは 国内の低い収入の中から
海外の労働者を養っているということになるわけです。
2,次に住について
住宅の建設費は 下がってきているのは 事実です。
しかし そのために 建設業就労者の賃金が 低く押さえられて下がっているのが
実状です。その中で 旧財閥 とは言いませんが 昔からの地権者(地主)さんが
土地の価格が下がらないように 努力してるようです。
そう言う風に言うとちょっとニュアンスが違うようですが
つまり 資産として土地を所有するときは評価を低くして 固定資産税を安くし
売るときは評価を上げて高く売る。もっとも 投機目的の売買で有れば
それも一つなのですが 生活必需品の<住>としての 宅地である場合は
やっぱり もっと 販売値を下げていかなければ住宅のトータルコストは
低減できないでしょう。
3,食について
これははっきり言って価格は据え置きと一緒です。
一部 ハンバーガーや牛丼などの販売価格が下がっているのは事実ですが
食品に至っては 2次加工業者と流通業者の人件費の削減により
2次的食品工業製品 及び 輸入食品については販売価格の低減が
進んでいるようですが、2次加工業者の原材料となるものについては
仕入れ原価の低減は進んでいないようです。
これらを 食物連鎖的に評価すると 部分的にしか価格の低減がなされていない状態
すなわち 経済ライフサイクルが崩壊している状況にあるといえるでしょう。
長々と書いてしまいましたが とどのつまりはこういうことです。
末端の実務労働者のコスト(賃金)が引き下げられているのに対して
生活必需品(衣・食・住)の仕入れコストがそれに見合うだけの
引き下げ水準に達しいていないというのが現実であるということです。
そのことが 労働意欲の低下、生産性の後退につながってしまうのでは?
ここのとこが 改善されない限り
豊かな国 日本
強い国 日本
は あり得ないと思うのです。
明日はメーデー
権利を主張するだけのお祭りにしないで
この不況経済の根元を考えて もっと みんなが
今よりも よい生活ができるように みんなで考える日とすることが
大切なのではないでしょうか?
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